色々試行錯誤中です。


by tomoaki_s
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集団のメンタルモデル

サルとシャワーという実験がある。

バナナを置いた部屋にサル四匹(A、B、C、D)をいれる。当然サルはバナナを取ろうとするが、近づくと熱いシャワーが天井から浴びせかけられる。サルは驚きバナナとの距離をあけるが、しばらくするとまたバナナをとろうとする。すると、また天井から熱いシャワー。これを何度か繰り返すうち、四匹のサルはバナナに近づかないようになる。学習するのだ。そこでサルAを事情を知らないサルA’と入れ替えてみると、事情を知らないサルA’は同じようにバナナを取りに行こうとするが、他の三匹はどうするかというと、必死でそれを押さえつける。サルA’は、事情は分からないが、とりあえずバナナに近づいてはいけないんだな、ということを理解し、やがて行かなくなる。そこで、今度はBを同じく事情を知らないB’と入れ替えてみる。当然、CとDはバナナを取ろうとするB’を抑えようとするのだが、そのときA’はどのような態度をとるか分かるだろうか。



そう、CとDと同じようにB’を必死に抑えるのだ。その後、CをC’と入れ替えると、A’、B’、DはC’を抑える、という態度をとり、さらにその後、DとD’とを入れ替えると、A’、B’、C’が、D’を抑える。つまり、バナナを食べてはいけない理由を誰も知らない、という状況下でもバナナを食べようとする新入りを抑えつけるという状況が生まれるのである。これは刷り込みによって集団のメンタルモデルが形成されたからである。

なぜだろうか。
サルの知能が人間と比べて劣るからだろうか。

この暗黙の価値観の創造は、無意識下で行われるので表層化することなく、内部からの改革、変革が難しい。誰も理由を知らないにもかかわらず、ちょっと待てよ、別にバナナを食べても大丈夫なんじゃないのか、と言い出すサルは現れにくいのだ。これはサルだけでなく人間にも当てはまる。
企業や組織といった集団のメンタルモデルはなかなか内部からは変えにくい。だから、企業変革には外部の人間の方がより効果的な成果をあげることが多いのである。例えば日産にゴーンが必要だったように、そしてキャノンはずっと本流ではなかった御手洗が必要だったように、である。

個のメンタルモデルの変革はもっと難しく、相当のショックや決意がない限り不可能であろうと思われる。
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by tomoaki_s | 2004-10-07 05:50 | 徒然想